読トリン活動日誌

京大読トリンの例会活動内容を記録します。

例会 5/20

僕って何 (角川文庫)

僕って何 (角川文庫)

大学というか学生運動の組織に馴染めない大学生の話。学生運動自体には時代が違うのであまり共感できないけど、どこか冷めた視線で「俺ってなんなんだ」「何やってんだ自分」とうだうだ悩んでるところはなかなか感じるものがあってよかった。(アロゲ)

下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫)

下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫)

サブタイトルの通り、「子供たちがなんで学ばなくなったのか」について論じた本。主旨としては、教育にビジネスモデル・経済モデルみたいなものを持ち込んだから教育がダメになったんだ、というのを一冊通して語っていく。「これを勉強して何の役に立つの?という疑問を子供がもってしまう事自体がおかしい」というのは納得できる。(アロゲ)

母の発達 (河出文庫―文芸コレクション)

母の発達 (河出文庫―文芸コレクション)

モンスターペアレントみたいな母親に、何やってもボコボコに否定されすぎて主人公が病んでしまうお話。前半はかなり読んでて辛かったんだけど、縮小してしまった母親の幻覚を見たり、分裂した母親に名前をつけ始めたり、といった主人公視点の幻覚が、訳わからんけどかなり面白くて一気に読んでしまった。(アロゲ)

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21)

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21)

今の経済システムを一旦無視して、村・町単位の閉じた経済システムを作ってそこで生きていこうという提案をする新書。(グースカ)

虚数 (文学の冒険シリーズ)

虚数 (文学の冒険シリーズ)

"実在しないけれど将来書かれる可能性のある本"の序文を書いた本。「X線で撮影された人間の性交の様子を集めた写真集」だったり「未来予知をする細菌を飼育しようとした研究者の出版した学術書」だったり、かなり多岐にわたった空想の本をひたすら紹介する。その本の概要だったり、社会に与えた影響が書いてあったりで、序文というよりは解説という感じかもしれない。どの章も、いかにもありえそうな解説だったりするので面白い。(ほしみ)