読トリン活動日誌

京大読トリンの例会活動内容を記録します。

5/18 例会

モンスター (幻冬舎文庫)

モンスター (幻冬舎文庫)

主人公は醜い顔で小学校のころからいじめられていたが、整形手術により素晴らしい美貌を手に入れる。その後小学校のころから思い続けていた男性に会い、その美貌の虜にするが、彼が好きになっているのは整形した顔の自分であって、整形する前の自分も含めて好きになっていないのではないかというジレンマに苦しむ。(しのぶ)

白い人・黄色い人 (新潮文庫)

白い人・黄色い人 (新潮文庫)

遠藤周作芥川賞を受賞した作品。白い人でも黄色い人でも一貫して描かれているのはキリスト教の否定である。白い人に至っては「神を信じて死ぬことなど所詮は個人のヒロイズムを満たすものでしかない」とさえ発言している。キリスト教徒である作者があえてキリスト教を否定するという意味でとても革新的な小説であった。(ぐうすか)