読トリン活動日誌

京大読トリンの例会活動内容を記録します。

例会 11/06

会長のほしみです。

白昼堂々

白昼堂々


女性作家のせいか心情描写が深い。(ひでシス)

本を読む本 (講談社学術文庫)

本を読む本 (講談社学術文庫)


「娯楽のための読書ならこんな本を読む必要はない」とか書いてあって読む気を失ってしまった。(ケン)

古代への情熱―シュリーマン自伝 (新潮文庫)

古代への情熱―シュリーマン自伝 (新潮文庫)


ホメロスオデュッセイアを信じてギリシャを掘り、トロイアを発掘したシュリーマンについての本。1章が自伝で、他は編者によるシュリーマンの発掘活動についての解説と自伝の引用など。子供の頃の夢を実現した熱い男の生涯。(ほしみ)

あいまいみー 1 (バンブーコミックス WIN SELECTION)

あいまいみー 1 (バンブーコミックス WIN SELECTION)


はじめ読んだ時は全然面白くないなと思ってたけどアニメ化されるって聞いて読みなおしてみたらおもろかった。たこつぼに入れれば全部解決する。竹書房の中では割りとマシな方。(石田)
ちょぼらうにょぽみっていうハンドルネームの由来が知りたい(ほしみ)

夢幻紳士 逢魔篇

夢幻紳士 逢魔篇


ミステリマガジンで紹介されてたので買ったみたけど、大正浪漫ちっくな。よくわからんかった。(石田)

うたかたの日々 (ハヤカワepi文庫)

うたかたの日々 (ハヤカワepi文庫)


表現・雰囲気がSF的で、普通の恋愛小説かと思ってたら異常だった。(樹下)


鬼灯さん家のアネキ、を描いてた人の新作だったので買った。短篇集で、ストーリとしては高校という日常に飽きた少女が非日常に踏み込んでみるけどやっぱり何もなくて日常に戻ってくる、みたいな。考えてるようで何も考えてないところとかは高校生っぽくていいのかなと思った。アネキの方よりもこっちのが鬱々としてる感じでいい。(タナカ)

数学を楽しむ

数学を楽しむ


教職の課題で指定されたので読んでる。主に生活の周りで使われている数学について。(astatine)

~以下オンライン投稿~

八つ墓村 (角川文庫)

八つ墓村 (角川文庫)


ジッチャンの話は全然読んだことなかったので手に取った。

本陣殺人事件から読んだほうが良かったのかもしれないが、角川の金田一文庫シリーズ第一弾はこっちである。
文庫ながらなかなか分厚い本であるが、文章に読みづらい部分はなく、どんどん物語に引き込んでいく力強さは凄まじい。頭の中に映像が浮かんでくるのを鑑賞する感覚だ。

本作の主人公は金田一ではなく、むしろこの探偵は脇役に過ぎない。ヴァン・ダイン『グリーン家殺人事件』のように、終始事件が起きてから「あっ、また事件おきちった(てへぺろ)」と言い出す感じで、本人が言うように事件の収束には何ら関われていない。主人公(=語り手)はあくまで、事件の中心人物となる青年である。

読み終わった今、内容を思い返しつつ、「堤演出なら、多分あそこで画面ドアップでめっちゃ揺れるんやろな」とか思ってしまうのは、TRICKの観すぎか。(塀)

太陽の塔 (新潮文庫)

太陽の塔 (新潮文庫)


森見の、いつもの京都大学小説である。

本作は『四畳半神話大系』と同じく、低調に日々を生きる大学生の群像劇である。具体的な京都大学周辺の地名を作中にちりばめることにより、マジックリアリズムとしての作品強度を過剰なまでに高めていく森見の手法は、この時点で確立されている。
ところで、森見の作品を読む人間は3種類いる。ひとつは、(元)京大生。2つ目は、京大生と縁のない人間。3つ目は、自身は京大生ではないけれど、京大生に縁のある人間。森見の仕掛けた魔法は、きっと彼らに対して様々な風景を見せると思う。その差異について、ここで語るつもりはないが。

本作はどこか、滝本竜彦ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』に通じるものがある。ホモソーシャルな青春、狭い下宿で鼻をつき合わせて飯を食い酒を飲む。常に頭の中にはヒロインの影がチラチラとよぎる。そして、主人公の友人が大文字山の火元にて、「【読トリン検閲済み】」と呟くのを目の当たりにして、諸兄らは何を思われるか。(塀)

本日おしまいデース。

次回例会は11/16(金)です。
ほんとにやばい。