読トリン活動日誌

京大読トリンの例会活動内容を記録します。

7/8 例会

スカラムーシュ (創元推理文庫 513-1)

スカラムーシュ (創元推理文庫 513-1)

イタリア古典喜劇中のほらふきみたいな人。地方弁護士だったんだけど、ひょんなことから革命を煽るみたいな形になってしまって、政治犯として逃げることになる。で、地方楽団で「スカラムーシュ」という役をやることになり……。その後色々あって結局演劇からも追われ、剣術道場で雇われる。と、行き当たりばったり感がすごい上、職を変えるごとに「これが俺の天職だ!」とか言ってて(とても頭はいいのだけど)お前大丈夫かよ感がある。しかし、最終的にそこらへんが全部布石となって物語の結末に繋がっていくのはなかなか良かった。(アロゲ)

昔には帰れない (ハヤカワ文庫SF)

昔には帰れない (ハヤカワ文庫SF)

SFというよりは一種ファンタジックな世界観の短編集。ページをめくる手は止まらないのだけど、よくよく考えてみるとよく分かんねえ、みたいな読後感。明確なオチがないので、カタルシスを得にくい。初ラファティだったけど、「ラファティはやっぱ良い」としみじみ言えるようになるまではまだまだ遠い道のりだと感じた。(ほしみ)