読トリン活動日誌

京大読トリンの例会活動内容を記録します。

例会 04/10

会長のほしみです。
新入生が3人来てくれて、3人入会してくれました。(一人は知己だけど)
文学部力の高まりを感じる。

ちょっと忙しくて先週分の例会記事を書くのを完全に忘れていたので、記憶を掘り起こしながら書きます。

あしながおじさん (新潮文庫)

あしながおじさん (新潮文庫)

有名な古典。書簡体小説。出だしの、孤児が親切なおっさんに援助してもらって貧乏脱出する、みたいな部分は有名だけど、結末がどうなるのか知らなかった。実は恋愛小説だった。(ほしみ)

ジェイクをさがして (ハヤカワ文庫SF)

ジェイクをさがして (ハヤカワ文庫SF)

「都市と都市」の作者の著作。そっち自体はちょっと合わなくてほとんど読んでないけど、こちらはかなり良かった。(リチャード)

みずうみ

みずうみ

石田くんが紹介していたので読んだ。感想はこっちに書いたので読んでください。(樹下)

無限と連続―現代数学の展望 (岩波新書 青版 96)

無限と連続―現代数学の展望 (岩波新書 青版 96)

4章に分けてカントール集合論、群、トポロジーなどを解説し、それを通して現代数学の考え方を知ることができる。抽象的な概念の導入が丁寧で分かり易いので、理学部の新入生が読むといいのではないかと思った。(樹下)

映画の構造分析―ハリウッド映画で学べる現代思想 (文春文庫)

映画の構造分析―ハリウッド映画で学べる現代思想 (文春文庫)

「エイリアン」や「大脱走」など、有名な映画から現代思想を学ぼうという本。内田樹のブログとか読んでる人は分かるかもしれないけど、文章がすごく平易で読みやすい。映画好きな人で、ちょっと物語の構造みたいなものに興味がある人にオススメ。(りっか)



あと久しぶりにオンライン投稿。

<私>のメタフィジックス

<私>のメタフィジックス

本書は永井の処女作であり、刊行も86年と古い。文体はそれほど古臭くなく、ニューアカ風のなんだか妙にカタカナが気持ち多い気がする文章でもなく、読み易いと思う。しかしながら、永井の本ではおなじみの(?)ウィトゲンシュタインやカントだけでなく、ラカンのタームを用いて論を展開していくのはちょっと逆に新鮮だった。添付されている図もポストモダン風だったりして。

『<私>のメタフィジックス』も、多くの永井の本同様に、「この<私>」とは一体何者なのかという疑問について語られた本である。
2013年現在、世界には71億人の人間が存在するとされる。彼らは全員、自分自身を「この私」と表現する。「この私」は全宇宙に一人だけだ。けれども、どうやってそれを他人に伝えればいい? 
身体(生物的・社会的なあらゆる)を離れて「この<私>」を名指すことの困難さについて書かれた、永井の初期の論文集。先に永井が一般向けに書いた本を、いくつか読んでから臨みたい。(塀)



二人分くらい忘れてしまったのでまた追記で書きます。

好きな本一冊を会員+新入生に聞いたりしたけど、会員側は割りとラノベとか漫画とかを挙げてて、新入生側は古典文学とか時代小説を挙げてて、負けたと思った。


次回、というか今日なんですが本日4/16(火)もルネで例会を行います。
僕は今期の火曜は宇治で授業があるので出られませんが、見学の方歓迎しております。